半導体大手STMicroelectronicsは2026年10月29日、同年第3四半期の売上高が前年同期比17.9%増の37億5,700万ドルだったと発表した。RF・光通信部門は46.2%増の5億400万ドル。AIデータセンターや低軌道衛星通信を成長要因に挙げており、AI投資の波が計算用GPU以外の半導体にも広がる動きを映している。ただし同部門の全売上がAI向けという意味ではない。
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半導体大手STMicroelectronicsは2026年10月29日、同年第3四半期の売上高が前年同期比17.9%増の37億5,700万ドルだったと発表した。RF・光通信部門は46.2%増の5億400万ドル。AIデータセンターや低軌道衛星通信を成長要因に挙げており、AI投資の波が計算用GPU以外の半導体にも広がる動きを映している。ただし同部門の全売上がAI向けという意味ではない。
10月29日発表、売上高は17.9%増
スイスに本拠を置く半導体メーカーSTMicroelectronics(ST)は、2026年7〜9月期に相当する第3四半期(9月26日終了)の決算を公表した。売上高は37億5,700万ドルで前年同期の31億8,700万ドルから17.9%増加。売上総利益率は前年同期の33.2%から37.3%へ上昇し、米国会計基準による営業利益は前年同期の1億8,000万ドルから3億6,700万ドルとなった。数字はいずれも同社の公式決算発表に基づく。
RF・光通信部門が46.2%増、組み込み処理も24.1%増
事業別ではRF Optical Communications(RFOC)部門の売上高が前年同期の3億4,500万ドルから5億400万ドルへ増加し、伸び率は46.2%だった。Embedded Processing(組み込み処理)部門も前年同期の9億7,600万ドルから12億1,200万ドルへ24.1%増加した。
RFOCは無線周波数(RF)と光通信を含む事業区分であり、この46.2%を「AI向け光通信だけの伸び率」と読み替えることはできない。また、同社は今回の資料でAIデータセンター向けの売上額を部門別に切り出してはいない。
会社はAIデータセンターと衛星通信を成長要因に挙げる
STは通期2026年の売上高見通しを約145億ドルとし、前年から22.8%の増加を想定している。会社側は、循環的な需要回復に加え、AIデータセンターと低軌道(LEO)衛星通信を自社の成長要因として説明した。第4四半期の売上高見通しの中央値は41億5,000万ドル、売上総利益率は39.0%。これらは実績ではなく、会社の予想値である。
WORK SIGNALの視点|AI投資の受益産業を広く見る
ここからは編集部の分析だ。AIを大規模に稼働させるには演算用GPUだけでなく、データを高速に運ぶ通信部品、メモリー、電力設備などが必要になる。STの部門別売上の伸びと会社の説明は、AIインフラ投資の影響を多層的に見る手がかりになる。
企業の事業計画や投資判断では「AI関連」という一括りの表現より、どの部品・サービスの需要が増え、実際の売上や利益につながっているかを確かめたい。一方、STの業績改善には市況回復や製品構成の変化も含まれる。今回の決算だけでAI需要が全成長を生んだと断定することはできない。