中小企業がサイバー対策を専門家に何度でも無料で相談できる特別窓口が、2026年10月27日に設置されました。経営者や管理職が最初の一歩を踏み出せる、公的支援の使い方を整理します。
30秒でわかる / THE SIGNAL
中小企業がサイバー対策を専門家に何度でも無料で相談できる特別窓口が、2026年10月27日に設置されました。経営者や管理職が最初の一歩を踏み出せる、公的支援の使い方を整理します。
サイバー対策に「相談できる入口」が増えた
サイバー攻撃や情報漏えいへの備えは、専門のIT部門がない会社ほど判断に迷いやすいテーマです。何を優先すればよいのか、取引先から求められる対策にどう応えるのか。こうした悩みに対して、経済産業省と中小企業基盤整備機構(中小機構)が2026年10月27日、「サイバーセキュリティ特別相談窓口」を設けました。
中小機構の公式案内によると、情報セキュリティ対策、リスクの整理、情報資産の管理、社内の管理体制などを相談できます。全国の「よろず支援拠点」と中小機構のIT経営サポートセンターが相談の入口になります。
専門家とのオンライン相談は1回60分、何度でも無料
中小機構のIT経営サポートセンターでは、専門家がオンラインで相談に応じます。1回60分で何度でも無料。特定のITツールやベンダーに偏らない立場で、会社の状況に応じて助言する仕組みです。
オンライン相談は公式サイトから日時を選び、予約フォームを送信します。相談日には受付メールに記載されたURLから参加します。情報セキュリティに関する緊急の相談向けには、特別相談窓口の電話(03-5860-1869)も案内されています。受付は平日9時〜17時、相談無料ですが通話料は自己負担です。
管理職は何を相談すればいい?
ここからは編集部の実務提案です。例えば「社員が使うクラウドサービスを把握できていない」「退職者のアカウントが残っていないか不安」「取引先からセキュリティ対策を求められた」「バックアップや復旧手順が未整備」といった状況を整理して持ち込むと、優先順位を相談しやすくなります。
初回は、会社で扱う重要な情報、利用中のシステム、現在の対策、困っていることを簡単にメモするだけでも十分な準備になります。ただし、パスワードや機密情報そのものを不用意に送らないようにしましょう。
無料相談と事故対応は同じではない
この窓口は、専門家から対策や管理体制の助言を受けるための公的支援です。相談しただけで安全が保証されるわけではなく、被害の技術的な調査や復旧を代行するサービスと解釈してはいけません。すでに侵害が疑われる場合は、社内の責任者や契約先の専門事業者と連携し、必要な初動対応を進めることも重要です。
対策を一度に完成させる必要はありません。まず現状を整理し、専門家と優先順位を決める。新しい相談窓口は、そのための使いやすい選択肢になりそうです。